DVD推薦のお言葉

明日のスカムナイトには、以前から告知していたナゴヤDVDを少し持って行きます。
スティーブジャクソン、ザ・シロップで活躍するひじりさわ さとしクンにいただいた推薦文を公開!
唐突な依頼に、こころよく応じていただきました~!
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<気持ちよく期待を裏切られた夜>
 その夜、僕は今池ハックフィンに居た。遠くに住む女友達が名古屋に来ており、ライブでも一緒に見に行きませんかと誘われたからだ。こいつ僕に気が有るな、と期待に胸を膨らませ今池へ。奇しくもその日は友人のスカム企画だ。僕の中でスカムと言えば音楽そっちのけで生肉を投げたり、ステージで寿司を食べたりするって認識。臓物臭の中、愛を語るのもまた乙な物だね。そうそう、「ウルトラファッカーズ」って名前を聞いたこと有るよ、特殊文筆家を輩出していることで有名なキングオブスカムでしょ。さぁ、何を投げるか何を食べるか。見世物小屋の開演を待つような心持ちで、期待に胸を膨らませつつ登場を待つ。
 果たして開演後、ボーカルのアジテーションに導かれるようにステージそばまで引き寄せられてすぐに、期待は裏切られたことを悟るのだった。何だこれ?異常に気持ちいい!
 何も投げない、何も食べてない。けれども彼らの紹介してくれるトランシーで繊細で、粘っこくも広がりのあるサウンド平原に、フリークス的なものを期待していた邪心はきれいに洗われてしまった。この日は、その佇まいとサウンドにより名古屋では「妖精」と評されるゴンゾ氏も参加してのステージだったが、彼を含んでのウルトラファッカーズの清濁併せ持つ音は、地平線に沿って世界の端から端まで、ファックな物を叩き付け地べたから上空、そしてそのさらに上の次元まで連れて行ってくれるようで、何だか示唆に富んだ小説の読了感に似た、知識欲が満たされたような快感を得ることさえできた。ウルトラファッカーズはかくも雄弁なり。
 くだんの彼女は期待に反して、僕目当てではなくウルトラファッカーズ目当てだった。それでもかまわない。淡い恋心は去って行ったが、新しい恋を発見してしまったからだ。ウルトラファッカーズ、ラヴ!